このコロナ騒動があってから夫が在宅勤務をするようになった。
ストレス!ストレス!ずっと家にいる!
私の習慣は毎日16時ぐらいから夕食の準備を始め目処がついたらミカンの散歩に行くというものです。
このミカンとは愛犬のラブラドールの女の子でとっても大人しい子。
だからこの散歩で息抜きをして1日の疲れをとるので、夕方の散歩は全然苦ではないが、夫がいればやはり話は変わってくる!
ずっとパソコンの前に座っている夫にいつも忙しく動いている私の不満が溜まっていく。
2週間後、ついに不満爆発して夫に「ね〜パパ!たまにはミカンの散歩に行ってきたら。」と要求する私。
夫が一言で断る「今、忙しいから」
私「な〜に〜忙しいだと〜!私の方が!」と言おうとした瞬間!ミカンがリードを咥えて私の前にお座りした。
その後、なだめるように辛抱強く玄関でジーっとお座りして待っているのだ。
そう、ミカンは私が夕食の準備を始めるとそろそろ散歩の時間だなと準備を始め、夕食作りがひと段落するまで玄関で待っているのです。
しかし今日は知ってか知らずか私たちの喧嘩を絶妙なタイミングで止めてくれたのです。
そのけなげな姿に癒されて「お待たせ〜」と玄関に行く私。
『じゃ、いこか。パパとケンカしちゃダメだよ』と言わんばかりの優しい顔でのそっと起き上がるミカン。
今は全部忘れて出かけることにしました。でも今日はやっぱりツキが無かった。
散歩コースはいくつかあるのだが、今日はみかんへの感謝も込めて1番のお気に入りのコースへ。
この商店街を通るルートにはなんとミカンの大好きな焼き鳥屋さんがあるのです。
夕方のこの時間に行くとお店の外の屋台で焼き鳥を焼いている。
たまに夕食のおかずとして買うことがあるが、そうでなくても炭火焼きのいい匂いにいつも引き寄せられてしまう。
それはミカンも同じで何度もお店の前でお座りして匂いを堪能しているようです。
でもここでもミカンは『食べたい食べたい!』と子供のように駄々をこねる事はありません。
ただ、お座りしながら屋台をじーっと見つめたまにこちらをチラッと確認する、秘儀「無言の圧力」をかけてくるのです。
すでに味付けがされているのでミカンにあげることができないのですが、代わりにジャーキーをあげて匂いだけ楽しませてあげている。
ただ問題は今日が焼き鳥屋さんが定休日だった事だ。
もちろんあの香ばしい香りもパチパチ音も無い。
これにはミカンも残念そうな顔… 明らかにいつもよりしょぼんとしている。
「ママ、そのうち開くのかも!」と休みのお店の前にお座りして待ち続けるミカン。
残酷にも店の前には大きな文字で「定休日」と書かれている。
「今日は休みだからまた今度来ようか?」と言っても悲しそうな顔でこちらを見るミカン。
結局その後も5分ぐらい動かなかった。
周りを通る人もなんだろとヒソヒソ話を始めそれが聞こえてくる「きっと焼き鳥を買いに来たのね〜、お休みだわ〜かわいそうね〜」
とっても恥ずかしかったので、急いでミカンと帰りました。
でも夫婦の危機を救ってくれたミカンといつも頑張ってくれているパパの為に別の焼き鳥屋さんに寄って帰りました。
パパのプレゼント焼き鳥も買って。
動画版「ほのぼの話」
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