義理の母は長年、外回りの仕事をしているせいか、色々な人と仲が良くて、なにより犬が大好きです。
いま義母の家にいるワンコも、仲の良いお得意さんの会社からやってきたそうです。
夫が、そのワンコが来た日の事を教えてくれたました。
ある日、お義母さんが突然「血統書つきの柴犬の子が会社で生まれたそうなの。」
「お金はいらないから貰って欲しいって言うから、貰ってくるわ」と言って出かけたそうです。
それから、一時間ほどして、生後一ヵ月半ぐらいのコロコロの茶色のかわいい子犬を連れて帰って来たそうです。
その子は、会社の従業員たちから、モモちゃんと呼ばれていて、ぱっと見は、柴犬似だったけれど、大きくなったら立派な柴犬混じりの雑種になったんだそう。
もちろん、その時にはもう家族の大事な一員になっていたから、「血統書はどこ」なんて無意味な事は誰も言わなかったそうです。
そして先日、実家に帰った時に、義母がそのモモちゃんをナデナデしながらポロッとその時の出来事を私にも詳しく話してくれました。
「お得意さんから『会社の端っこで雑種の子が生まれたんだよ。だから、もらってくれないか?』と言われて可哀そうになってもらってきたのよ」と。
その時、モモちゃんは、会社の従業員たちの手造りの木のお家と、その従業員たちからのありがとうビールを1ケースと一緒に、義理の母の家に引っ越してきたそうです。
それから、家族に愛されながらモモちゃんは十三年も夫の実家で暮らしています。
血統書付きの柴犬じゃなくても雑種の犬でも、わたしたちにとっては大切な家族です!
そんなモモちゃんは、人懐っこくて、みんなに優しいおばあちゃん犬になりました。
年は取っちゃったけどこれからもずっと元気で、優しい家族と一緒に長生きしてね、モモちゃん。
動画版「ほのぼの話」
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