ウチはゴールデンレトリバーのライムを飼って3年になる。
最初は外飼いをしていたが、今年の猛暑で軽い熱中症になりそうだったので、遂に室内に入れることとなった。
なにせ今までは母がワンコを家の中に入れることに反対だったからだ!
こんな猛暑にならなければ、叶わない期間限定のお許しだけど、私は嬉しかった。
でも最初は部屋の中にソファーを占領するほどの大型ゴールデンがウロウロしているもんだから、慣れるまで両親は、「びっくりした!」を連呼していた。
それでも母はライムを家に入れて良いと許可を出したので、それなりに、受け入れようと努力してくれている。
ただ、大の綺麗好きでもある母は、やはりライムの長毛が気になるようだ。
「毛が長いから暑いよね? 短く切ったらラブラドールになっちゃうか? 」
切りたくてうずうずしているようだ。
危ない危ない、このままでは、ラブラドールにされてしまう!
すぐに気を遣って「今度の休みに、ブラッシングするよ!トリマーにも行ってくるから!」と答えた。
だが、なんとその休みの日に私が具合いを悪くして寝込むことに!
季節外れの風邪で高熱を出してしまったのだ。
仕方なく母には、ご飯あげと掃除をお願いして、布団に潜っていた。
そして布団の中で「ブラッシングすると約束していたのに、ごめんねライム。そしてお母さん」と考えていた。
しかしふと目を覚ますと何やら1階が騒がしい…
心配になって降りて行くと、大きなビニールシートが引かれた上にライムと母が向き合っている!
なにが起こったんだ?
「可哀想だから、私がブラッシングやろうと思って!」と母。
「やったことないのに…大丈夫?」
「youtubeで動画見たから、やれるよ!」
心配だったけど母のヤル気に感謝して任せる事にした。
でも当のライムを見ると、ちょっぴり不安げな表情。
「ごめんね。ライム。大人しくしてるんだよ!」とジャーキーをあげた。
そして私はボーとする頭を抱えて再びベッドに戻った。
1時間ほど寝ただろうか、やっぱりライムがどうなったか?気になって降りてみた。
すると、すごい量の毛玉が山になっていた!
そしてちょうどライムがお腹を見せて、“ここも、ここも”とおねだりしているところだった。
「すごいね!疲れたでしょー?お母さん」
「ほんとブラッシングって体力いるのね〜。でもライム、気持ちいいみたいで、ちゃんと体の向きを変えて転がってくれたから助かったワ」
こっちを見上げた母のほっぺにライムがチューをした。
「でもライムは良い子だったよね〜。あっ、そこ、次はここ、こっちもお願いしますって、まるで痒いところをかいてって言ってるお父さんみたいだったよw」
「それにしてもすごい毛の量だね。ライム純毛100%の座布団ができるね。」
「こんなの着けてたんだから暑いよね〜。熱中症にもなるよ〜。かわいそうにもっとしっかりブラッシングしてあげなさい!」
病気中になぜか怒られる私
でもやり遂げた満足感でいっぱいの母とスッキリ感いっぱいのライム。
なんだか知らないけど、寝込んだおかげで2人は良いコンビになっていた。
「今度は毛もカットしてあげるからね!」
と風呂場に向かいながらライムをポンポンと叩いた。
「それはトリマーさんにお願いしよ〜」と言ったが、やる気の母はライムとお風呂場へと消えて行った。
そんなこんなで期間限定だったはずだが、寒くなった今でもスッキリカットされたライムは母の横で気持ち良さそうにくつろいでいる。
あの日、熱を出して本当に良かったと思う今日この頃です。
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