今日、私にとってすごく大きなミッション(大作戦)がある!
朝からバタバタと掃除して、ランチの冷製パスタなどの準備をして忙しい。
「どうしたんだ?」「なにかあるの?」「いいこと?」
右往左往している私に3匹の視線も右往左往している。
そう、ウチには、3匹のビーグルの家族がいるのだ。
初めは父ビーグルのジョイがウチに来て、しばらくしてお嫁さんのメイを迎えた。
その2匹の間に産まれたのがウッディという3匹家族。
でも、3匹だけになると、たちまちジョイは愛妻家になる。
メイの周りにいて、なんかして欲しいことある?オーラを出している。
ウッディは、それに便乗して、ボールが少し遠くに行くと「パパ、取って〜」と甘える。
結局、ちょこまかちょこまかとジョイが動いている。
時々、ジョイの背中が、尻に惹かれたウチの旦那さん(気を使う中間管理職のおじさん)に見えてきたよ…
「今日はお義父さん、お義母さんが来るからいい子にしてね〜」と3匹に声をかけて、コロコロの仕上げをする。
今日のミッションにはおまえたちの助けが必要なのだ!
ピンポーン!
私の胃がキリッと痛んだ。
結婚して一度だけ新居を見にご両親が来たことがあったが、まだジョイはいなかった。
その後、私たちが主人の実家に行くことはあっても、ご両親がこちらに来ることはなかったのだ。
ご両親は優しく、ワンコの写真を送り合う仲である。
だが、最近、写真を送るとお義母さんの返事が…
“ワンコが可愛いのはわかるけど、子供は作らないのかなぁ?”
“ワンコを可愛がりすぎると、子供を作る気がなくなるんじゃない?”
“ワンコの写真はうれしいけど、孫の写真が見たいわね〜”
と、だいぶ露骨になってきている…
ジョイだけならまだしも、メイとウッディもとなれば、そりゃ、ご両親が心配するのも無理のないことなのだが…。
主人と一緒にご両親が部屋に入ってきた。
すかさず、嫁を演じようとしたら、横からジョイが私を抜き、大歓迎した。
パパに続けとばかり、2匹もご両親の足元から離れない。
お義父さんにチューをせがみ、お義母さんにはお腹を見せてナデナデを要求している。
「かわいいわね〜。写真だけだったからね〜。会いたかったのよ〜」
本当かなぁ〜と思いながら、
“よし!いいぞ!もっといけ!”と心の中で叫ぶ。
愛想を振りまきまくる3匹にご両親もメロメロ。
子供の話も出なかった。何を話題にしようか?と悩むこともなかった。
お義母さんに膝枕をされているジョイにグッジョブ!とサインを送る。
帰る時には、“ボクも一緒におばあちゃんと行く〜!”と暴れて別れを惜しむ程。
ミッション大成功である!
ご両親が帰られた後、リビングで主人と私と3匹で大の字。
キミたちのおかげで、ご両親も上機嫌で帰ってくれた。
良い関係も保てたし、本当にありがとう!
ジョイに至っては、ミッション:インポシッブル(スパイ大作戦)のトム・クルーズ並みの大活躍だったぞ!
まったりしていたら、お義母さんからありがとうメッセージが届いた。
“私もワンコ飼いたくなったワ!試しにジョイを1週間借りたいワ!”
オイ!ジョイ!新たなミッションが発動されたぞ!
私の頭の中で、ミッション:インポシッブル(スパイ大作戦)のテーマが流れている…
動画版「ほのぼの話」
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