私は一人暮らしをするようになってから、トイプードルのコロを飼い始めた。
とっても甘えん坊で、可愛くて仕方ない。
ただ、ひとつだけ問題があってコロは大変なヤキモチ妬きなのです。
ある日の事、仕事に行く時、家の前で散歩中のチワワに会い「かわいい〜」と何気なくナデナデした。
何か視線を感じて、フッと自分の部屋の窓を見たら、コロが「ガーン…浮気」という顔で見ていた。
その日、仕事から帰ってみたら、びっくり!
躾けたはずなのに、○○○があちこちにコロコロ。
エサは食べ散らかして大暴れした痕跡が。。。
「どんだけ嫉妬が激しいんだい。」
普段いい子なだけに、その激しい行動に驚いた
次の日、コロも落ち着いたのでホッとしたが、飼い主としてワンコのキモチをもっと勉強しなきゃと、帰りにコンビニでワンコの雑誌を買って帰ってきた。
玄関でいつものように甘えてきたので、良かった〜と思っていた。
夕飯の準備を始めたら、コロが突然
「キャン!キャン! 」と騒ぎ始めた。
「どうしたの?」
コロは雑誌の表紙のビーグルに必死に吠えていた。
えーこれも嫉妬の対象ですか?
雑誌を裏にしても「ウー」とうなっているので、仕方なく表紙を破って捨てました。
まだ読んでないのに〜!写真でもダメなんだ〜。
でもこの雑誌、中いっぱいワンコの写真ありますけど…と思いながら「こっそり見る」ことを決意しました。
そんなある日、さらに頭を悩ます出来事が起きたのです。
1階に1歳の赤ちゃんのいる家族が引っ越してきたのです、しかもこれまた大好きなテリアの子犬と一緒に。
赤ちゃんもワンコも大好きな私にとっては大きな誘惑。
しかも「いつでも来てくださいねー」ととってもいい人。
やっぱり我慢出来ずテリアの子犬と赤ちゃんに会いに行ってしまった。
でもコロだけ置いて行くわけにいかないので、もしかしたらヤキモチ妬くかなぁ?と心配しながらも連れて行った。
歩き始めた赤ちゃんも、子犬のテリアも可愛いのオンパレードだ!
いつまでも見ていられる。
コロのヤキモチ妬きも忘れて、私はナデナデ。
ハッと我に帰り、コロを見ると!あれっ?いい子もいい子。
赤ちゃんがシッポを触ったり、毛を引っ張っても、ジッとされるがままだ。
そしてテリアの子犬にも優しく接している。
まるで母性の塊のように赤ちゃんと子犬に接しているではないか。
そうコロは自分より弱い存在の場合はやきもちは焼かずきちんと守るのだ。
そんなコロの成長した姿を見て、なんだか誇らしい気持ちになった。
半年が経ち、すっかり大きくなったテリヤにも、優しく“もう、しょうがないわね〜”と接しているコロなので、ヤキモチ妬く事を忘れてしまっていた。
だが、コロはやはりヤキモチ妬きであった。
私にも結婚を考えている彼氏が出来て彼が私のアパートに来た時、事件が起こったのだ。
最初はコロも彼に愛想を振りまき、可愛がってもらっていた。
でも彼がトイレに立った時、すかさずコロが彼がいた所に座ったのだ。
彼が戻っても、頑として動かない。むしろウーっと彼に唸っている!
え〜!彼、嫉妬の対象なの?
仕方なく私が立ち、彼に席を譲る。
すると、コロもソファーから降りたので、私が座ろうとしたら、まるで椅子取りゲームの様にコロが割り込んで来た!
私たちがいいムードになるのをなんとしても阻止しようとしている!
おーい、コロのせいで別れるとか?あるの…
イヤ!今度から二人がコロを可愛がるんだから、コロにとってもいい話なんだよ〜。
なんとか、3人?で生きる道を模索しようよ〜。
そんな風にコロに話す私でしたが、今は大きなベッドに主人、コロ、私が川の字になって寝ているのである。
無事にコロの嫉妬で別れる事は避けられました。
動画版「ほのぼの話」
コメント