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犬が縁でみんな憧れのサッカー部のエースの彼と仲良くなった。でも、数か月した時、彼が、、、

 

父の転勤でこの街には中学1年の時に引っ越して来た。

 

あれからもう1年経ったので、また2年生のクラス替えがある。

 

「また友達を作るの大変だな〜。」朝からとても憂鬱になった

 

でもそんな朝でも愛犬のモモは私の癒しだ。

 

モモは小さい時から一緒だから、引っ越しても絶対離れない友達として寂しさをいつも紛らわせてくれた。

 

そしてそんなモモと引っ越した新しい散歩コースを探検するのも楽しい。

 

ここにこんなお店があるとか、公園があるとか、だからいつもモモとの散歩で新しい街でも好きになれる

 

でもそんなモモのお気に入りの散歩コースに、いつも吠え合うワンコの家がある。

 

ハンサムなコリー犬がいるんだけど、なぜかその家の前に行くと、喉をグルグルと鳴らして激しく吠えまくる。

 

向こうも負けじと吠えてくるので、「なんでここだけ?」と思いながら、「もういいから、来て、来て!」とモモのリードを引っ張って退散させていた。

 

そうして朝のバタバタした散歩を終えて学校に向かう

 

今日から始まる新しいでも憂鬱な2年生の学校だ。

 

「モモ、行って来るね!私に勇気をちょうだい!」

 

すると、モモはあの柔らかな鼻を私のほっぺに“ムニュ”とくっけてくれる。
「ありがとう!頑張るね!」

 

緊張の面持ちで表を見ると、2のAだ!

 

友達のメグも一緒で、安心した。

 

するとメグが、「あんたの隣の席、サッカー部のエースの高橋君だよ!」と言ってきた。

 

へーって流したが、空いている席が気になって仕方がない。

 

そこへ、バン!とカバンが置かれ、見てみると、

 

その高橋君が「アレ!モモのだ!」とつぶやいた。

 

えっ?初対面ですが?モモ?

 

「おまえんとこの犬、毎日俺のウチのザックと吠えあってるよね!」

 

「エーあそこのコリーの家の!でも、モモって!なんでウチの子の名前知ってんの?」

 

「だってお前毎朝『モモ、ダメ〜!モモ、行くよ〜!』(モノマネしてる)っていつも大声で言ってんじゃん」

 

ガーン最悪だ!毎日、見られていたなんて!

 

まさか同級生の家だったなんて、不覚だ…

 

という訳で、モモのお陰でいいのか悪いのか高橋君とすんなり話せていた。

 

でも、次の日の散歩が気まずい。

 

今までは服装も適当だったけど、今さらかっこつけて、“どうしたんだ?”と思われても困るし、通らなければ、”なんで来なかったんだ?“って聞かれたら嫌だ。

 

だから、いつものように、いつもの微妙な服装でモモの散歩に行く。

 

でも、モモの見上げる視線が、”どうしたの?なんかいつもと違う気がするぞ!“と言っているように感じた。

 

そして予定通りモモは今日も戦闘態勢で高橋君の家に近づいて行く。

 

向こうも待ってましたと言わんばかりに、吠えまくる!

 

すかさず私は「ザック!」と声をかけると、
「エッ!今ボクを呼んだ?」って我に返って泣き止んだが、一瞬だけだった。

 

すると窓から高橋君がニヤニヤしながら手を振っている。

 

私は自分の顔が真っ赤になるのが分かったから急いでモモを引っ張って走って帰った。

 

家に着いて、モモに餌をあげながら、私はつぶやいていた。

 

「ね〜モモ〜これから毎日これやるの、キツイな〜。今日も会うんだよなぁ。高橋君と。」

 

高橋君の顔を思い出して、また顔が熱くなる。

 

「アラッ!それは恋なんじゃない?」とにやけるモモ。

 

「なあに〜!モモの意地悪!ね〜ところでモモこそ、なんでザックにあんなに吠えるの? 吠え合うのやめてくれれば解決するんだけどな〜」

 

私の質問には、ガリガリポリポリ餌に夢中って感じで無視されてしまった。

 

それから何日か後、今日もいつものように高橋君の家に近づいてスタンバイするモモ。

 

だが、今日はいつもと違った。

 

門の前に高橋君とザックが立っていたのだ!

 

「今日は俺たちも散歩!」

 

「えッ!ケンカするよ!」

 

私はすかさずリードを短く持った。

 

「大丈夫だよー。ザック!こちらモモちゃんだよ。仲良くしろよ!」

 

すると、ザックがモモに頭を下げて近づいてくれた。

 

モモもクンクンしながら近づいて、尻尾を振った!

 

「ザックはツンデレなんだよなぁ〜」

と高橋君がニヤニヤしながらザックを撫でている。

 

そう言うモモもツンデレwだったのか〜!

 

毎回吠えてたのはハンサムなザックに恋してたからだったのね。

 

そう言ってモモを見るとへへへッという顔をしていた。

 

「じゃ、行くか!」と高橋君。

 

なんか一緒に散歩することになっているんですけど〜!

 

顔が真っ赤になる私とは対象的に、モモは嬉しそうに尻尾振りまくりである。

 

 

散歩でザックの家の前に来ると、吠え合っていたとは思えないほど今は仲良くしている。

 

「ツンデレ」のモモが今じゃ「デレデレ」だ。

 

“モモ、両思いじゃん!いいな〜”と呟いてから隣に高橋君がいる事に気づいて焦った

 

2年のクラス替えで初めて出会った、隣の席のハンサムな高橋君。

 

サッカー部のエースらしく、運動神経がとても良さそう。

 

そして、我が家の愛犬モモと吠えあっていたザックの飼い主、でもなぜか?今は一緒に散歩している…。

 

こんなところ、友達のメグに見られたら、明日学校中の噂になる。

 

そんな高橋君とワンコの散歩というとなんだか、ロマンチックだが、実際はジョギングって感じだ!

 

ザックもモモも嬉しそうに走っているけど、私だけ、付いていくのが大変…。

 

「おまえ、なに部だっけ?」

 

「吹奏楽部。」

 

「じゃ、少しは走るよなぁ〜。こんなんでハァハァ言ってて楽器演奏できるのか?」

 

「もう、うるさいなぁ〜。毎日部活で疲れてるんだから、散歩くらい、ゆっくりしたいの。」

 

「そんな弱っちい事を言ってんじゃダメだなぁ。オレが鍛えてやろうか?」

 

こんな感じで、思っていたのと全然違う散歩が続いた。

 

でも、それからは時々、学校の授業の真面目な話や数学の解き方、悩み、将来の夢とかも話すようになった。

 

でも数ヶ月した時に、高橋君が、ボソッと言った。

 

「俺、引越しするんだ…」

 

「え!ホントに!」

 

ショックで何も言えなかった。

 

「だから、今日で散歩するの、最後だな。」

 

なんか突然で、お別れも言えず、残りの時間が過ぎていった。

 

そうして最後の散歩が終わって高橋君の家の前に行くとザックが、クーン、クーンと鼻を鳴らしている。

 

きっとザックも何かを感じているのだろう。

 

本当は私も泣きたいくらいだったけど、強がって「じゃあね」とあっさり別れてしまった。

 

それからはショックで高橋君の家には行けなかった。

 

次の週、思い切って高橋君の家にモモと一緒に散歩に行くと、高橋君の家は引越しした後だった。

 

モモはザックに会えると思ってウキウキしていたのに、ザックももちろんいない。

 

「あれ?いない!どうしたの?」とキョロキョロしている。

 

「ザックは引越ししたんだよ〜。」

 

「え!ザック、いないの?もう会えないの?」とモモが悲しそうな顔になった。

 

そんなモモを見ていたら、私も泣きたくなってきた。

 

ポロポロ涙が出てしょうがないから、モモをぎゅっと抱きしめた。

 

するとモモが突然動いて、私の腕の中で身をよじった。

 

そして腕を振りほどいてパッと走って行った!

 

ビックリして、顔を上げると、高橋君とザックが立っていた!

 

エッ?頭がパニック!

 

「なに俺のために泣いてるの?」

 

「違うし、高橋くん引っ越したんじゃないの…」

 

「あ〜隣街に家を建てて引越ししたのはホントだよ。ここから2キロのところだから、向こうの中学に転校だよ。面倒くさいよなぁ〜。おまえも今まで転勤で引越しするの嫌だったろう?」

 

「もう会えないと思って、ウッウッ…」ホッとしたのか、また涙が出てくる。

 

高橋君がしゃべっているのを「うん、うん」と聞くのが精一杯だ。

 

「おまえ全然ここに来なかっただろう。オレ、おまえのウチ知らないから時々2キロ走ってはここへ来ておまえを待ってたんだぞ〜」

 

「なにそれ!彼女でもないのに!」

 

「ま〜隣街だから、毎日一緒に散歩は無理だけど、たまには会えるし、会いに来てやるよ!モモとザックのためだって会いに来てやらないとかわいそうだし。俺もおまえに会いたいし…。」

 

「エッ?今なんて言った?」

 

「おまえ、どこの高校行くんだ?桜坂高校、一緒に目指そうよ!そしたらまた同じクラスで、隣の席になって…」

 

「うん、分かった。また同じ学校生活過ごしたいもんね!」

 

私は涙を拭いて、笑顔で答えた。

 

高橋君も恥ずかしそうに顔を赤くしている。

 

「ワン!ワン!ワン!」モモもザックも嬉しそうに飛び跳ねていた。

 

そうして久しぶりの2人と2匹のジョギング散歩が始まった

 

モモ、ありがとう。ザックと高橋君と引き合わせてくれて。

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