我が家のマルは変わったもので遊ぶのが大好きだ。
マルは柴犬の男の子。
今年で11歳だ。
子犬の時からいろいろなおもちゃでよく遊ぶ子だったが、その中でも1番喜ぶおもちゃは氷だ。
初めてマルが氷で遊んだのは、忘れもしない8月の暑い夏の日のことだった。
私が冷たいジュースを飲もうと冷凍庫から氷を出している時に、ゴロゴロと何個か床に落としてしまったのだ。
その時ちょうど近くにマルがいて気づいた時には氷を咥えていた。
「冷たッ!」
初めて氷を咥えてみたマル。
最初はその冷たさに目を丸めてすごい驚いていて、出したりなめたり。
でもすぐにガリガリと氷を砕いて遊ぶようになった。
その冷たさと噛み心地?にはまったのだろうか、夢中で氷で遊んでいた。
それからというもの夏の時期は氷で遊ぶのがマルの定番となった。
ある日、「よし、そろそろ寝るか〜」とマルと一緒にベッドで眠ろうとすると、「冷たっ!」と飛び起きる。
「何?」とベッドを見ると濡れている!しかもひんやり!
そう、マルはお気に入りのおもちゃを布団の下によく隠す。
おそらく2、3個の氷を隠したのであろう。
布団が濡れて落ち込む私の横で、隠した氷がどれだけ探しても見つからずに私以上にショボーンとしているマルがいる。
その時のマルの悲しそうな顔を見たら笑えてしまって、布団の事などどうでも良くなった。
その日はバスタオルを敷いてひんやりした布団でマルと一緒に寝ました。
そんなドジなマルだけど一つ特技がある。
それは氷という単語の聞き分けができると言うものだ。
「おやつ食べる?」と聞くとおやつがしまってある棚のほうに行くのに、「氷いる?」と聞くとキチンと冷蔵庫の前に行くのだ。
そして嬉しそうに尻尾をふり「早く、早く!」と急かしてくる。
でも最近は11歳になり歯が悪くなってきたので氷はあまりあげないようにしている。
だからマルの嬉しそうな顔を見るチャンスは減ってしまった。
でも、次の夏は久しぶりに氷をあげてみようかな?
食べなければ歯に影響は無いから氷で鼻先をつんつんしてみようかなぁ。
きっと可愛い反応が返ってくるぞ。
今でも氷という単語にはキチンと反応するマルを見ながら、楽しい計画をする飼い主であった。
動画版「ほのぼの話」
コメント