我が家には6ヶ月の保護犬と20代の息子がいる。
その息子が急に筋トレをしたいと言い出して、コーラ2Lを二本買って来た。
反対に太るんじゃない?と思ったが、よくよく聞いてみるとダンベルを買うお金がなかったので、2リットルボトルに砂を詰めてダンベル代わりにすると言うのです。
案の定そのペットボトルも1ヵ月ほどで使われなくなってしまい、今では、よく縁側に置いてあるぶら下がり健康器具のように部屋の隅にずっと置いてある。
それが悲劇の始まりだった。
さすがに全く使っていないので、息子に「これ捨てていいの」と聞くと、簡単に「いいよ」と答えるではないか!
「だったら中身は水にしといてよ〜」と思いながら、布製のエコバックの中に中身の砂を入れてペットボトルは処分完了!
「まーこの砂はまた後から処分しよう」と思っていた。
次の日、我が家の保護犬が何か手触りが良いものがあると見つけたようで、その袋を穴を掘るかのように前足で掘り掘りしている。
でもさすがに布袋なので「大丈夫でしょ」と思いながら見過ごしていると、さすがに飽きたようでそのすぐ横に寝そべっていた。
しかし事件はその次の日に起こった。
廊下に出ると海に浮かぶ天橋立のように廊下に砂の道がきれいにできているではないか。
あの砂の袋を掘り掘りで破って中身を出しただけでは満足できず、その3分の1ほど砂が残った状態の袋をうれしそうにくわえて家中を歩きまわったようだ。
砂が少しずつこぼれながら部屋中に砂の道ができている。
もうここまでくると怒るどころか思わず笑ってしまった。
むしろ砂袋を処分せずに置いておいた私が悪いんだと妙に納得する自分がいた。
それでも全く怒られていない愛犬は、ハイテンションで「ママ砂浜作っておいてあげたよー」と走り回っている。
「分かったよ!分かったから」と言いながら、大きなタライを持ってきて片付ける私。
ある程度砂をタライに集めてもう一息と言う所で、愛犬が「わーい!またここに砂がいっぱいある〜」と言いながら、そのタライの中に入って『蹴り蹴り』を始めるではないか!
再び部屋中に舞い上がる砂たち!
さすがに「コラー!」と怒ると、前足だけのフセの体制でワンと一声鳴いてから走り去っていってしまった。
その後タライにかき集めた砂をすぐに処分しに行ったのは言うまでもないでしょう。
動画版「ほのぼの話」
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