今年の春から東京で就職することになり、できるだけ安いワンルームマンションで一人暮らしをすることになった私。
寂しい、寂しい。実家では女の子のゴールデンレトリバーと暮らしていたので、いつも私のそばにはそのゴールデンがいて、食べるのも寝るのもいつも一緒だった。
でも、もちろん東京にその子を連れてくる事はできないし、格安マンションなので、ペットの飼育なんて許される訳がない。
1週間2週間とすぎ3週間目には、もうすでに我慢の限界をむかえた
なんとか週末まで我慢して、すぐに電車に乗り込み、実家へと向かった!
早すぎる帰省です…
家に着いた途端、久しぶりに使う実家の鍵を取り出すと、もうガラスの向こうには見慣れた金色のしっぽが全力フリフリしている!
焦ってうまく鍵が回らない。
やっとのことで扉を開けて中に入ると、しっぽが振りきれんばかりにフリフリで飛びついてきてくれた。
「こんなに長くどこに行ってたんだよ〜」と嬉しそうなゴールデンに対し、抱きしめながら涙を流す私。
その音を聞いてやっと出てきた母が、泣いている私を見て「どうしたの?」と言いながら、何かあったのかと非常に心配している。
「犬に会いたかったんだよ」と涙ながらに説明すると、「なんだ心配したじゃない」と言いながらドライな感じで奥に入っていってしまった。
でも愛犬は私の顔をペロペロと舐めながら、最大級の歓迎をしてくれている。
後で母から話を聞いたら、私がちゃんと説明していなかったから、愛犬は1週間以上も夕方になると私の帰りを玄関で待っていたそうだ。
確かに私も別れが辛かったので「これから東京に住むんだよ」と言い忘れてしまっていた。
今愛犬は、東京から買ってきた高級なホネっこをかじりながらしっぽをフリフリしているけど、私が帰ったらまた1週間ぐらい玄関で待ち続けるのではないか、と思うと胸が痛くなって涙が流れてくる
どうしよう。就職して3週間だけど「やっぱり家から通えるところで働こうかなぁ」と母に言ったら、「あと1ヵ月だけがんばってそれでもダメだったら帰って来なさい」と言われて、また泣いてしまった。
最後の別れの時が来て、涙で離れられない私が愛犬をギュッと抱きしめると、愛犬がそっと私の涙を拭いてくれた。
ベロベロとその長い舌で、、、
動画版「ほのぼの話」
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