あれは梅雨のある日の出来事。
外から家に帰った私は、
部屋の惨状に驚愕して震えた!
時は今から数時間前にさかのぼる
「なかなか雨止まないねー」
窓の近くで外を眺めるハナにそう話しかける。
ハナはラフコリーの女の子。
モフモフな毛が最高に可愛い。
その分、散歩の途中に雨が降ると乾かすのが大変だ。
だからハナも雨の日には散歩に行きたがらない。
でも梅雨に入り2日間雨続きで、しかも今日は激しく降り続けている。
だから昨日も今日もハナの散歩に行けていない。
それでハナの表情もだいぶ曇っている。
かわいそうになって「ハナ、散歩行きたいよね」と問いかけると、「散歩」という言葉に反応して「サンポ!?」と嬉しそうに立ち上がった。
でもすぐに我に帰り「そういえば今日は雨だった」とさらに落ち込み、外を眺めるハナ。
期待させちゃって申し訳ない気持ちになった。
今日はお休みだから、午前中ボールや引っ張り合いなどで、いっぱい遊んであげた。
でも、午後からはどうしても用事があるので外出しないと行けない。
他の家族も出かけているので、ハナには悪いが少しの間だけお留守番をしていてもらう事に。
出かけている間も雨の勢いはそのままで時々雷もなっていた。
2時間後、用事が終わりやっと帰宅。
「ハナ〜ただいま〜」と玄関を開けると、ハナが玄関マットの上にぐったりと倒れているではないか!
すぐに「大丈夫?」と声をかけるが、意外に大丈夫そうだ。
むしろ疲れ切って寝ている感じ。
でも普段はこんなところでは寝ない子なのでどうしたんだろうと本当にビックリした。
「まーとりあえず良かった!荷物を置こう」と部屋に入ると…
新聞や広告はビリビリ、畳んであった洗濯物もぐちゃぐちゃ、机の上にあった物も落ちて部屋が悲惨なことになっていた。
「まさか泥棒!?」と最初は怖くなったが、外から侵入された痕跡がないので違うと分かった。
そしてふと玄関の方を見るとまたハナと目が合うが、すぐに顔を逸らすハナ。
「あれ?もしかして?」とハナに近づき「ハナがやったんだね!」とハナ顔を覗き込むと新聞紙のかけらを口に挟んだまま、すごい気まずそうな顔をしていた (笑)
最初は怒ろうと思ったけど、外出中に雷がなった事を思い出した!
「そうか豪雨と雷が怖っかたんだね。それで家に誰かいないか探し回った結果、部屋は散らかり、ハナも疲れ切ったんだ」と気づいた。
「ごめんね、一人にして悪かったね〜」と言って謝る私。
部屋を片付けながら「これからは雷予報を確認して外出しよう」と心に決めました。
動画版「ほのぼの話」
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