我が家の愛犬タロ。
雑種だけどきっと柴犬の血が入っているのだろうキリッとした顔立ちが特徴的なので古風な日本家屋の我が家とよくお似合いな子です。
そんなタロが来たのにはちょっと特別な事情があった。
我が家は自然が豊かな田舎にあるのだが、ご想像の通り家がポツンポツンとしか無い!
そんな村で私が小さい時に空き巣騒動が何件か起きたので普段は静かな村は一時騒然となった。
いつも地元の町内会長として元気に活躍している父が心配になったのか突然「防犯のために番犬を飼おう!」と言い出したのです。
その発言がきっかけで犬を飼えることになったのだが、父はずっと犬を飼うことに反対していたのでその発言には本当に驚いた。
でもついに念願のわんちゃんを飼える!と子供だった私もすごい喜んだ記憶がある。
でも何故か父には変なこだわりがあって番犬にするならシェパードじゃなきゃいけないと言うのです。
ちょうどその頃、ご近所さんの家で子犬が生まれたと言う情報が入って来た
飼い主を探しているとのことだったので週末に一応、家族総出で見に行くことになった。
事前に雑種ということを聞いていたので、「どうせ飼うならシェパード」というこだわりがあった父の重い腰をあげさせるのは大変だった。
でも到着して初めてタロを見た時の可愛さと言ったらもう言葉では表せない程だった!
「くぅ〜ん」と囁くような鳴き声と、両手でちょうど収まるぐらいのサイズ感にもう一目惚れをした。
でも父はシェパード!
私はもし反対されたら『雑種とかそんなの関係ないじゃん!』と抗議しなければ!と心を決めた。
そして意を決して父の顔を見た瞬間、「よし!うちで飼おう!」意外にも父が即決していた。
あれ?シェパードじゃなくていいの?
どうやら父が1番この子犬タロの可愛さにメロメロになっていたようだ 笑
そんなこんなで子犬を飼うことになり、ペットとは無縁だった我が家にタロがくることになったのだが予想通り問題が発生!
それは数ヶ月してタロが成犬になってから、当初の目的どおり我が家の番犬として庭で飼われることになった時の事だった。
タロは子犬の時から比較的大人しい性格だったから「この子に番犬が務まるのかな?」と心配だったが、やはりその通りだった。
目撃者の証言によると我が家に夕方頃空き巣が入ったそうだ!
予想通りタロの吠え声は全く聞こえなかったそうだ。
でも突然の訪問(空き巣)に喜んで飛び出して来たタロに驚いて逃げていったそうです。
結局、犯人は捕まらなかったが、タロはきちんと役目を果たしたのです。
それから月日は流れタロが我が家に来てから8年程経った。
最近はタロの大人しさにも拍車がかかり、そもそも吠えること自体が減ってきたような気がする。
救急車なんかが来てどうしても吠えなきゃいけない時も小屋で寝転んだ状態で顔だけ出して「ワン、ワウ〜〜」と遠吠えしている 笑
もう大人しいというよりは、ただのぐうたら犬になっている気がする。
それでも庭にタロがいてくれるだけでも番犬の役目を十分果たしてくれたので、父は「やっぱりオレの選んだ子は間違いない!」とたいそう可愛がっている。
そしてあの時以降おかげさまで我が家はいままで空き巣に入られたことがない。
そんなタロには、たいしたご褒美もあげられないが、これからも思う存分ぐうたらしてもらいたいと思います。
動画版「ほのぼの話」
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